毎年3月8日は国際女性デーです。
ニュースやSNSでなんとなく聞いたことがある方も多いかもしれません。流行に敏感なユーザーがミモザの花を掲げてSNS投稿をしている場面もチラホラ…。でも、具体的にどんな日なのか、説明はできますか?
今回はなんとなく知っているけれど改めて、「国際女性デーってなに?」「なんでこの日が制定されたの?」「日本の女性の現状は?」という背景からまとめてみました。少しお堅いお話になりますが、お付き合いください。
国際女性デーとは?
1904年アメリカの女性たちが参政権を求めデモがおこり、そこから世界でも女性の地位向上を呼びかける動きが活発化しました。
その後もデモなどの活動がありつつ1975年、*国連が「広く女性の社会参加を呼びかけるための記念日」として3月8日を国際女性デーとして正式に制定。3月8日は世界各所で、女性の権利向上のための会議やイベントが行われるようになりました。
つまり、「女性の権利が向上した日」ということですね。
1975年の日本の主なニュースとしては…
・日本人女性、世界初のエベレスト登頂に成功し世界中の女性たちに勇気と感動を与えた
・山陽新幹線(岡山-博多駅間)が開業。乗車時間が以前の約半分に短縮
・流行語で「ワタシばかよね~」「あんた、あの娘のなんなのさ」などが普及
(世代的に40代以上の方なら聞いたことあるかもしれません(?))
*国連:1920年 第一次世界大戦後に史上初の国際平和機構として設立。平和維持と社会の発展を目的として作られた国際機関。外務省によると2023年9月時点の国際連盟数は193ヵ国。
女性の参政権はいつ得られたのか?
冒頭でご説明した1904年のデモの後、1920年にアメリカでは女性の参政権が認められました。デモから16年も経過していますね。その背景として第一次世界大戦(1914年~1918年)が挙げられています。この戦争では軍事だけでなく国民の労働も戦争のために動員されました。女性が軍需工場で労働を行い国に大きく貢献したため女性の声も多少は通るようになったそう。
アメリカでは女性が参政権を行使した年ですが、日本では第一次大戦後の戦後恐慌が起きています。戦時中の輸出や国内の需要における好景気が終了し倒産する会社が相次ぎました。
そしてアメリカから遅れること26年の、1946年に日本では女性が初めて参政権を行使しています。第二次世界大戦があり戦後初めての衆議院議員選挙が行われました。
どちらの国も戦後に女性の権利が認められたのですね。このような背景を経て女性が社会との関わりをもつことができました。
なぜミモザの花が関係しているの?
国際女性デーのシンボルとして「ミモザ」の花があります。
ミモザの花ことばの中には、「感謝」の意が込められていて、日頃の感謝とともに、幸せの花、幸せの黄色(ハッピーイエロー)を贈るという意味合いと、2月~4月頃に咲き頃を迎えるという時期的な背景が相まって、「ミモザ」が選ばれたと言われています。
黄色の愛らしいお花ですが、イタリアでは3月8日に女性に日頃の感謝を伝え、ミモザをプレゼントする風習があるそう。そのため別名で「ミモザの日」とも呼ばれています。
素敵な文化ですね。男性から女性へだけではなく、普段頑張っている人や、自分が感謝している人に贈るのも良いそうですよ。サッとこんな振る舞いができたら、とても格好良いものです。
現代日本の女性をとりまく環境を知ろう
ここまでは海外をターゲットにした話題でした。参政権を得て、女性の権利、働き方、自分の居場所を確立しよう! となりましたが実際はどうなのでしょうか。今度は、国内の日常生活における仕事と家事の割合の希望比率、就労状況の分布などから、日本女性の現状を見ていきましょう。
引用:家事に関する配偶者との役割分担の希望 生活時間の国際比較(男女別)| 内閣府男女共同参画局 (gender.go.jp)
18~39歳の8割程度が、「配偶者と平等に家事を分担したい」と答えています。あくまで希望ですが、働く世代、子育て世代となる若年層であればあるほど、家事に関する役割分担の意識が高くなっていることがわかります。
若い世代は共働きの親を見ているので、自然と協力的になるのかもしれません。40年以上前の家庭は「亭主関白」が当たり前だったような気がします。父親は絶対で、ときに恐怖の対象でしかありませんでしたが、現代においては、意識だけでも「女性がやって当たり前」からは少し変化しているように感じます。
が、すでにほとんどの方が周知のとおり現実は共働きが増えた現在も女性が無償労働(家事や育児など)に占める割合は多いです。
「無業の妻」からなる世帯は、下降傾向になっていることがわかります。「専業主婦」という言葉は今となっては死語(?)となりつつあり、現在は共働き世帯がシェアを占めているのです。物価の高騰に対して変わらない賃金。企業にとってマンパワーの確保が求められています。それゆえ、男性の女性に対する働き方の意識の変化もあるかもしれません。
次に、働く女性の就労形態に着目していきます。
就労形態の内訳をみると「パート」を選択している世帯が多いことがわかります。家事育児と仕事の両立の難しさを感じますね。「母性優先の原則」という言葉もあり、子育ては女性がするもの、女性はキャリアを断絶せざるを得ないという考え方が残ってしまっている現状もあります。
フルタイムや時短で働くママ世代に至っては「ワンオペ」なる無賃金のWワークが待ち構えており、キャリア育成のためには、人一倍の努力が求められ、女性の働き方改革など声が上がっていても浸透しないのが現状です。
今回、「国際女性デーとは?」というところから日本の女性の社会との関わりをお話ししました。しかし世界では【女性】というだけで差別や暴力、貧困など長年議論になりながらも解決しない問題が山積みとなっています。
2024年は「女性に投資を。さらに進展させよう。」というテーマが掲げられました。小さな一粒のしずくが水面に落ちると幾重にも波紋を作りながら広がるように私たちが声を上げつづけることで大きな変化へと繋がります。
女性を取り巻く環境が向上するために私たちがとるべき行動としては…
①女性への投資:人権の問題、子育て支援
➁貧困に終止符を打つ
➂ジェンダーに配慮した資金調達の実施
④環境に優しく、思いやりのある経済への転換
⑤社会に変革を起こすフェミニストを支援する
SNSなどの普及で世界中の人たちと一斉に声を上げることができるようになりました。国際女性デーの3月8日には、こうした課題をチャンスに変え、すべての人にとってより良い未来を切り開くために何かワンアクションを起こせると良いですね。
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