
皆さま「リワーク支援」というワードを聞いたことがありますか? リワーク支援とは、精神的な不調などで休職した人が、職場復帰に向けて段階的に心身の準備を整えるための支援プログラムのことです。医療機関、就労支援施設、企業などが連携して提供するケースが多く、うつ病や適応障害などで休職した人が対象になります。
今回は、民間企業でリワーク支援事業を展開する株式会社Rodinaにお話を伺いました。「もう一度、働きたい。」そんな思いにそっと寄り添い、心の回復と職場復帰を支える場所があることを、是非知っていただけたらと思います。
― Q1,(事業概要について)
TUDOIから初めてRodinaを知る方のために、事業概要と主力サービスについて教えてください。
A: Rodinaは2017年4月に特定非営利活動法人を母体として、復職・再就職の専門機関リワークセンターの事業を開始しました。リワークセンターは、メンタルヘルスの不調から会社を休職していたり離職されたりして、これから復職や就職、社会復帰を目指す方に対して、健康的な生活習慣に向けた支援から、これまでの生活や人間関係、仕事での考え方や言動、行動の振り返りをおこないながら、これからのキャリアや働き方、生き方をともに考えていく支援を提供しています。

― Q2,(厚生労働省の職業センターなど他の機関との差別化について)
民間の復職支援はあまり聞き馴染みがなかったです。他の支援との違いがあれば教えてください。
A: リワークには「医療リワーク」「職業リワーク」「福祉リワーク(民間系)」が提供する3つがありますが、「医療リワーク」「職業リワーク」と、「福祉リワーク(民間系)」 の主な違いは利用できる対象者が幅広いこと、利用条件として所属契約や主治医の意見書が必要になるケースもありますが、障害福祉サービスの枠組みで利用いただくため個人での契約が可能であること、一人ひとりにあわせた(オーダーメイドのサポート)プログラム内容や進行スケジュールの調整が可能であることなどがあげられるかと思います。
また公務員の方は雇用保険財源事業のため「職業リワーク」を利用できません、そのため「福祉リワーク(民間系)」を利用するケースも多いかと思われます。
― Q3,(「リワーク支援」について)
「職業復帰支援」や「復職支援」より「リワーク」というワードを強調して使われているように見受けられました。何か意図はあるのでしょうか?
A: 意味合いとしては同じでありますが、弊社は事業所名も「リワークセンター」という呼称を使用しており、「リワーク」という言葉を使う機会の方が確かに多いかと思います。その背景には、一般的なリワークはReturn to work(復職)と総称されますが、株式会社Rodinaではリワークを、「Restart to work(再スタート・再設計)」と意味付けており、復職だけではなく、私たちはメンタルヘルス不調から休職し復職・就職を目指す方に対して、これからのキャリアや働き方・生き方をともに考えるリスタートプログラムを提供しているため「職場復帰支援」「復職支援」だけではないことから、「リワーク」を多く活用させていただいております。
― Q4.(リワークセンターについて)
リワークセンターではどんなことをしてもらえますか?
A: リワークセンターは、メンタルヘルスの不調により会社を休職中の方や離職した方が、安心してスムーズに復職や就職できるように支援しています。具体的なサポート内容としては、まず休職中や離職中にひとりで抱え込んでしまうような不安やお悩みを定期的にご相談いただけます。また復職や就職に向けて生活リズムの改善や働くための体力を取り戻すためのサポートや、職場復帰した際に再休職にならないように取り組むプログラムをおこなっていきます。個別最適な支援をおこなうため、リワークプログラムは多岐にわたります。そのプログラムから復職や就職に必要なご自身にあうプログラムを選択し取り組んでいきます。また主治医や会社(※ご希望により企業とは連携しないこともあります)と連携しながらサポートをおこないますので、職場復帰されるタイミングや復帰時の労働時間調整など、ご本人や関係者で相談しながら進めていきます。就職の場合は、就職活動に必要なレジメ作成時の添削や面接の模擬練習などもおこないます。復職や就職した後も、職場に慣れて安定して働き続けられるように、体調確認や職場での状況やヒアリングなどの定期面談をおこないます。

― Q5.(相談内容について)
相談の多いお悩みは何ですか?
A: やはり復職への不安はもちろんのこと、転職の検討、再就職への悩み、社会保障サービスに関することや、障害者手帳、疾病の理解、ご家族の相談まで非常に多岐にわたります。復職への不安と一言によっても、お勤めの環境や状況によって全く相談内容が異なりますので、一人ひとり個別最適なサポートを心がけております。
― Q6.(解決方法について)
なるほど…どんなステップで問題解決に導くのでしょう?
A: まずは事業所の見学からスタートをしていただき、そこで基本的なご相談の内容やご状況、そしてサービスに求めることを確認させていただきます。そこから体験プログラムをお受けいただき、正式にサービスを利用されるかどうかをご判断いただいております。正式な利用が始まれば、一人ひとりに「個別支援計画」を作成させていただき、ご本人さまのニーズをもとに、個別プログラムから集団プログラムまで幅広いサービスをご提供させていただき、復職支援・再就職支援後は定着支援もおこなわせていただいております。
― Q7.(「休職予備軍」について)
HPを拝見して「休職予備軍」という言葉が印象的でした。具体的にどんなサイン(見分け方)があるのでしょうか?
A: 人によってサインはさまざまですが、例えば、気分が落ち込み何もやる気がおきず、集中力も低下し、何もしてないのに疲労感があり、食欲がなくなったり逆に過食したり、夜睡眠がとれなくなる。また些細なことでイライラしたり、感情の起伏が激しくなったりすることがあります。これら不調のサイン、不調のサインが出た際の対処方法などもサービスをご利用いただいている方には一緒に考える時間を設け、クライシスプラン※を作成いただきながら、不調のサインや対応方法についても可視化する支援もおこなっております。
※「クライシスプラン(Crisis Plan)」とは、精神的・心理的な危機(クライシス)に陥ったときに備えて、事前に立てておく対応計画のこと。
― Q8.(企業ができる予防策とは?)
なるほど…企業や個人がそのサインを見逃さないために、できることはありますか?
A: 重要なのは、ご本人さまがサインをしっかりと認識できているかということが重要なポイントです。そのサインの出方を企業の担当者も把握した上で、個人が対処することも重要ですが、客観的にサインが出ていると思えば、お声がけをしてみる、面談をしてみるというお互いに気付きのポイントを共有しておくことが何よりも重要だと考えております。
― Q9.(その他、悩みを抱える方へのメッセージ)
最後に、同じ悩みを持つ(休職や復職に悩む)読者に向けたメッセージがあれば教えてください。
A: まずは一人で抱え込まずに、相談するところから始めていただくことをお勧めしています。メンタルヘルス不調により休職をされている方、離職をされている方、さまざまな悩みを抱えておられることと思いますが、身体がしんどいのであればゆっくりとまずはご静養いただいて、少しでも考えてみようという気持ちが出て来たのであれば、誰かに一言相談するところから始めていただくのがよいかと考えております。少しだけ見方を変えれば、その経験はより豊かな人生を送るきっかけになりえるものかもしれません。人の出会いや言葉は、困難な状況でその人を支えてくれる力強いものとなります。たったひとつの出会いや言葉で人生や結果は大きく変わることもあります。その一歩を支えていきたいと思いますので、お気軽にご相談くださいませ。

― Q10.(最後に)企業から読者へのメッセージをお願いします。
A: リワークセンターは、メンタルヘルスの不調などにより休職中や離職した方が安心した社会生活をおくれるように健康面や生活面を整え、復職や就職できるようにサポートしています。「復職に不安がある方」「再休職が心配な方」「復職と転職を迷っている方」「自分に向いている仕事をみつけたい方」「ひとりでの就職活動がうまくいかない方」「再就職するときに、病気や休職歴が不利にならないか心配な方」「休職中・離職中にスキルアップや資格をとりたい方」などにおすすめのサービスです。
昨年度のご相談数は8000件以上ございました。まずはひとりで悩まずに相談からはじめてみませんか。
リワークセンター
いかがでしたか? 働いていると様々な悩みがつきものですよね。場合によっては、心身が壊れてしまうことも…。そんな時には思い切って一に休養、二に相談! 世間の理解と様々なサポートがある時代…一人で悩まず周囲の力を借りてみるのも良いかもしれませんね!
お答えいただきました株式会社Rodinaの皆さま、ありがとうございました。


小学生の子供をもつ、働くママ やんちゃ盛りの子供の世話でてんやわんや 最近始めた家庭菜園にはまり中

TUDOI HOUSE
リモートモデルハウス公開中






集中するための環境づくり、そして身体への負担を無くすことは人類共通の必須課題。最新のスツール(椅子) を見つけ…


ワークスタイルにオフィス出社とWEB会議のハイブリッド型が増えたことと、リモワラボ盛況につき、スペースが足りな…


ワークスタイルにオフィス出社とWEB会議のハイブリッド型が増えたことと、リモワラボ盛況につき、スペースが足りな…


寒さが増す今日この頃・・・デスク回りのお悩み事一番と言っても過言ではない・・・














