時代の変化に同調するように働き方も多様性を帯びている昨今、「仕事」は自己表現の１つにもなっています。社会人であれば、初対面の人との挨拶の中でも「お仕事は何をされていますか？」という会話を何百回としたことでしょう。「働く」ということは、自分のアイデンティティとも密接に繋がっているのです。これまでTUDOIでは自身に合った働き方、組織の中にあっても伸び伸びと力を発揮できるポジションについて「類人猿診断」を用いて探りました。チンパンジー、オラウータンと続き、今回は「ゴリラ」についてフォーカスしていきます！

「類人猿人診断」って？

画像出典:類人猿分類診断 GATHER

精神科医 名越康文氏監修の実践的な性格分類法で、実は私が在籍中の会社でも入社時にこの診断を受けました（仕事内容と共に性格が進化したのか、当時の診断結果と現在の診断結果が異なっていましたが・・・笑）。４種類というシンプルな分類ですが、ビジネスや学校など、あらゆる現場で使える実践的な性格分類法で職場のメンバーの診断結果を見渡すと納得の結果なのです。

実際にこの診断を人事に活用した、中国地方に展開するスーパー「エブリィ」はスタッフ１人１人の個性を活かしてバランスよくチームを構成することで大きく業績を伸ばしたそうです。当時、TVなどで取り上げられていたのでご存じの方もいるかもしれませんね。

自分のタイプを把握することで、転職や異動を考えている方は自分を活かすはたらき方の選択ができますし、仕事仲間たちとの付き合い方や部下の育成にも応用できます。

質問はたった５つのみとシンプル！　WEBで受けられますので早速診断してみましょう。
精神科医 名越康文監修　類人猿分類診断 GATHE

さて、ご自身の認識と診断結果は合っていましたか？
勝ちにこだわるリーダーシップのある[チンパンジー]、単独行動で職人気質の[オランウータン]、秩序を守りコツコツと物静かな[ゴリラ]、互いの気持ちを大切にするムードメーカーの[ボノボ]。それぞれ大きく異なる性質があり、組織における適材適所を図るにも最適！

今回は「秩序を守りコツコツと物静かなゴリラ」にフォーカス

[ゴリラ]タイプの特徴

• 平和主義でちょっと小心者

• 秩序と調和を重んじる

• 敬意にかける人は嫌

• 単純作業が得意

• 入念に準備する

• 互いの立場を尊重したい

• 縁の下の力持ち

力を発揮する場面

※「メンバーシップ型」とは・・・人に「仕事」を当てる考え方のこと。労務管理を重視し勤務時間や勤務場所などを統制し足並みを揃える点が特徴。日本に多いことが現状である。よく対比される対象として、「ジョブ型」があり、雇用形態において主に「仕事」に人を当てる考え方のことを指す。報酬はその職務と責任の範囲に応じて決められ、定められた職務を遂行することに焦点を当てる点が特徴で欧米に多い。

ゴリラタイプ最大の特徴は、秩序を守り調和を重んじるところ。真面目で優しくメンバー思い、チーム内の調整能力に長けていて、まさに縁の下の力持ち的存在。 そんなゴリラタイプが大切にしているのは、自分の利益や評価よりも、日常の安定や平和です。自分の意見をゴリ押しして戦わせるのではなく、チーム内全員のバランスをとることを何よりも優先します。 ゴリラタイプは、ルーティンワークや単調な作業の繰り返しでも飽きずに継続することが出来る根気強さを持っています。また、事前の準備をしっかりと行う性格なので、新企画の発生時においても「どんな準備が必要なのか」を考え、チーム内全員の意見を聞きながら調整をしていくことを得意としています。ちょっぴり頭が固いと思われてしまう部分もありますが、その真面目さで周囲の信頼を獲得しているのです。 「安心、安全、変わらぬ平和な日々」がゴリラタイプの理想の生活なので、決まった時間に出社し、同じ時間だけ働き、同じ時間に就寝するというような変わらぬ日常を繰り返していくことが、ゴリラタイプの求めるライフスタイルです。こういった特徴から、フルタイムで働く正社員といった安定感のある職を好んで就いているでしょう。 逆に、新しい事業や冒険的なチャレンジは苦手であり、突発的なトラブルなどには動揺してしまうことも特徴です。

付き合い方のポイント

ゴリラタイプが求めているのはチームの秩序と調和。小心者のゴリラは常に突発的なトラブルが起きないよう、全体に気を配って仕事をこなしています。何かしらの成果が上がったとしても、それが自分の手柄のように盛り上げられることはあまり好まない傾向があります。本人だけでなくチーム全体を含めた評価をすることが重要です。
また、ゴリラタイプに指示を出すときや仕事を依頼するときには、できるだけ具体的に明確に依頼内容を示すことがポイント。「自由にやっていいよ！ 」などのアバウトな指示はNGです。アレンジや融通が利かないところはありますが、真面目一徹で丁寧且つ確実な作業をこなしてくれるところがゴリラタイプの長所なのです。
また、普段は穏やかであまり感情を表に出さないゴリラタイプが怒りを覚える時があります。それは平然とルールを破る人や、自分や仲間、上司などに敬意を欠いた態度をとる人と対峙したときです。秩序と調和を何より大切にするゴリラにとっては、自分が大切にしているものを踏みにじられた気持ちになるのです。ゴリラタイプに対しては、節度と敬意を持った態度で接することがポイントとなります。
ゴリラタイプの張本人は、周囲に対して気を使ったり、調和を重んじたりするあまり、自分の考えがないと思われてしまう場合があります。しっかりと意思表示することを意識していくと本人にとっても働きやすい環境が出来上がっていくでしょう。

次回は「互いの気持ちを大切にするムードメーカーのボノボ」にズームインします！